THE BRIDGE MODEL
undergraffiti.の思考モデル
ブリッジ・モデルは、企業のコミュニケーション戦略を設計するための私たちの方法論です。その土台には、3つの理論があります。企業の競争優位の源泉を、市場での位置取りではなく企業が内部に持つ資源と能力に求める資源ベース理論(Resource-Based View)。関係者の合意を、説得ではなく事実の共有と論点の整理によってつくるファシリテーションと合意形成の理論。そして、言葉にされていない経営の知を、共有できる形に変える知識創造の理論です。
BACKGROUND
理論的背景
01 資源ベース理論
経営戦略論には、業界構造から有利な位置を選ぶポジショニング・アプローチと、企業固有の資源と能力に競争優位の源泉を見る資源ベース理論の二つの系譜があります。私たちは後者を根幹に置きます。企業が語るべき内容は、市場の空いている位置ではなく、事業の構造、蓄積された技術や取引関係、組織の判断の仕方といった、その企業にしかない資源から導かれるべきだからです。統合報告が財務以外の資本の開示を求めるのも、同じ発想に立っています。ポジショニングの分析は、資源がどの市場で価値を持つかを確かめるために使います。
02 ファシリテーションと合意形成
コミュニケーションの設計は、経営層、事業部門、IR、人事など、立場の異なる関係者の合意がなければ実装されません。私たちは、各者の主張と、その背後にある利害を切り分けて扱い、関係者自身が課題を発見する過程を支援します。具体的には、調べた事実を先に共有し、事実と認識の食い違いを論点として並べ、判断の基準を合意してから案を出します。各フェーズの間に合意のゲートを置くのは、このためです。
03 知識創造と翻訳
私たちが「翻訳」と呼ぶ作業は、経営者や現場が言葉にしないまま持っている判断や経験を、社内外で共有できる言葉と形に置き換えることです。知識創造理論は、この暗黙知と形式知の相互変換を、共同化・表出化・連結化・内面化の四つの過程として整理しました。ヒアリングで暗黙知を言葉にし(表出化)、事実や戦略と組み合わせて体系にし(連結化)、媒体として実装したものが社内で使われ、再び個人の判断に戻る(内面化)。ブリッジ・モデルの3つのフェーズは、この循環に対応させています。
BACKGROUND
理論的背景
01 資源ベース理論
経営戦略論には、業界構造から有利な位置を選ぶポジショニング・アプローチと、企業固有の資源と能力に競争優位の源泉を見る資源ベース理論の二つの系譜があります。私たちは後者を根幹に置きます。企業が語るべき内容は、市場の空いている位置ではなく、事業の構造、蓄積された技術や取引関係、組織の判断の仕方といった、その企業にしかない資源から導かれるべきだからです。統合報告が財務以外の資本の開示を求めるのも、同じ発想に立っています。ポジショニングの分析は、資源がどの市場で価値を持つかを確かめるために使います。
02 ファシリテーションと合意形成
コミュニケーションの設計は、経営層、事業部門、IR、人事など、立場の異なる関係者の合意がなければ実装されません。私たちは、各者の主張と、その背後にある利害を切り分けて扱い、関係者自身が課題を発見する過程を支援します。具体的には、調べた事実を先に共有し、事実と認識の食い違いを論点として並べ、判断の基準を合意してから案を出します。各フェーズの間に合意のゲートを置くのは、このためです。
03 知識創造と翻訳
私たちが「翻訳」と呼ぶ作業は、経営者や現場が言葉にしないまま持っている判断や経験を、社内外で共有できる言葉と形に置き換えることです。知識創造理論は、この暗黙知と形式知の相互変換を、共同化・表出化・連結化・内面化の四つの過程として整理しました。ヒアリングで暗黙知を言葉にし(表出化)、事実や戦略と組み合わせて体系にし(連結化)、媒体として実装したものが社内で使われ、再び個人の判断に戻る(内面化)。ブリッジ・モデルの3つのフェーズは、この循環に対応させています。
ブリッジ・モデルが目指すこと
01 RESOURCE-BASED VIEW
資産の耐久性
その企業の資源に基づいて設計するため、流行が変わっても土台から作り直す必要がありません。
02 FACILITATION
合意形成の客観化
判断の基準を先に合意するため、デザインの確認が好みの議論にならず、制作段階での差し戻しが減ります。
03 KNOWLEDGE CREATION
方針の引き継ぎ
経営層が言葉にしていない判断を形式知にし、制作物の判断基準として最後の工程まで引き継ぎます。
THE MODEL
ブリッジ・モデルの3つのフェーズ
ブリッジ・モデルは、INPUT、BRIDGE、EXECUTIONの3つのフェーズで構成されています。INPUTで事業を取り巻く事実を集め、その企業の資源がどの市場で価値を持つかを確かめます。BRIDGEで、その資源から語るべき価値を定義します。EXECUTIONでは、定義した価値をデザインと言葉の規則に置き換え、媒体に実装して運用します。各フェーズの間には合意のゲートを置き、関係者が前のフェーズの結論に合意してから次に進みます。
STRATEGY
経営戦略
CrEATIVE
実装
THE BRIdGE
undergraffiti.の思考
DEEP
ANALYSIS
ファクトの収集
ギャップの特定
CONCEPT
ENGINEERING
価値の再定義
方針確認書 の合意
DEVELOPMENT
ASSETIZATION
実装と資産化
output
企業分析シート
事実と認識の食い違いの一覧
Bridge
顧客の課題の定義
固有の価値の言語化
核となるストーリーの言語化
output
コンセプト資料
方針確認書
Execution
VI/BIの設計
Webサイト・報告書・資料への実装
運用ルールとナレッジの移管
閲覧数と反応の測定
output
制作物と運用ルール一式
方針と規則のガイドライン
Deep Analysis
公開資料から取れる事実と、関係者への聞き取りでしか取れない事実の2種類を集めて分析します。
片方だけでは、何を伝えるべきかを決められません。
HARD FACTS
個人の意思では動かせない「外部環境」と「事業構造」。伝える内容の前提条件になる要素の分析。
SOFT FACTS
関係者の意向、部署間の利害、過去の判断の経緯など、数字に表れない事実の分析。
GATE 構造的ギャップの特定
「事実はAだが、社内の認識はB」という食い違いを言語化することが、INPUTフェーズの完了条件です。食い違いを特定するまで、BRIDGEには進みません。
CONCEPT ENGiNEERiNG
INPUTで集めた事実から、その企業の資源に基づいて語るべき価値を定義する。本モデルの中心となるフェーズ。
SYNTHESIS
お客様が解決したい課題を、事実に基づいて定義する。
Reframing
競合と同じ基準で比べられない、その企業固有の価値を言葉にする。
Architecture
社内の関係者が同じ意味で使える言葉に、方針をまとめる。
GATE 方針確認書の合意
コンセプトを決めた後、トーン、配色、書体、構成の方針を理由と合わせて方針確認書にまとめ、決裁者を含む関係者に合意いただきます。合意を得るまで、EXECUTIONには進みません。
DEVELOPMENT & ASSETIZATION
定義した価値を、デザインと言葉の規則に置き換えて媒体に実装し、公開後も運用と改善を続ける。ここでいう資産とは、公開後もお客様の社内で更新され、企業の説明に使い続けられる制作物と規則を指す。
Encoding
コンセプトを、色・形・言葉・書体の使用ルールに置き換える。
IMPLEMENTATION
Web・アプリ・資料・空間など様々な顧客接点に実装する。
ASSETIZATION
運用ルールを文書にし、お客様自身が更新できる資産として納品する。
MEASUREMENT & LEARNING
資産が機能しているかを測定し、結果をもとに改善する。
STANDARD DELIVERABLES
ブリッジ・モデルの標準成果物
ブリッジ・モデルは、すべての案件で全工程を踏む前提ではありません。案件の規模、事業のフェーズ、社内にある資産の成熟度によって、踏むフェーズと深さを変えます。
創業期であればINPUTとBRIDGEに厚く、既存ブランドの刷新であればBRIDGEからEXECUTIONに重心を置きます。成果物も、それに応じて構成します。
以下は、全フェーズを通して実施した場合の標準的な成果物一覧です。
QUALITY ASSURANCE
品質へのこだわり
デザインの品質は、合意形成の品質に比例します。
私たちは「何を作るか」と同じ基準で「どう進めるか」を管理しています。
品質保証の視点
PHASE GATE
プロセスのゲートチェック
各フェーズの完了時に、必ず関係者の合意を取ります。判断の根拠を共有せずに進めると、次の更新を私たちにしか頼めなくなります。それを避けるため、各段階の根拠を文書で残します。
QUALITY CHECK
識別性と論理の確保
ロゴを隠しても「貴社」だと分かるか、デザインの意図を「機能・記号・戦略」で説明できるかを確認します。
CLIENT POSTURE
イエスマンにならない
資産価値を損なうご要望には、理由と代案を添えてお断りします。納品物は、お客様の事業に経済的な利益をもたらす資産として設計します。
REFERENCES
参考文献
- Barney, J. B. (1991). Firm Resources and Sustained Competitive Advantage. Journal of Management, 17(1), 99–120.
- Fisher, R., & Ury, W. (1981). Getting to Yes: Negotiating Agreement Without Giving In. Houghton Mifflin.
- IIRC (2013). The International <IR> Framework. International Integrated Reporting Council.
- Nonaka, I., & Takeuchi, H. (1995). The Knowledge-Creating Company. Oxford University Press.
- Porter, M. E. (1980). Competitive Strategy. Free Press.
- Schein, E. H. (1999). Process Consultation Revisited: Building the Helping Relationship. Addison-Wesley.
- Wernerfelt, B. (1984). A Resource-Based View of the Firm. Strategic Management Journal, 5(2), 171–180.

